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低空飛行中止へ連携を 岩国でシンポ 事故や騒音被害報告

■広田恭祥

 米軍機の低空飛行問題を考えるシンポジウムが11日、岩国市の市民会館であった。米海軍厚木基地(神奈川県)から米海兵隊岩国基地への空母艦載機移転に反対する住民団体「瀬戸内海の静かな環境を守る住民ネットワーク」が主催。約150人が参加した。

 低空飛行問題に取り組む中四国、関東地方の計4人がパネリストを務め、墜落事故や騒音、窓ガラス破損などの被害を報告した。

 広島県北と島根県西部にまたがる訓練空域では岩国基地所属機が頻繁に低空飛行や戦闘訓練をし、広島県に昨年度寄せられた目撃情報は805件に上る。

 パネリストの一人、広島県北連絡会会員の中下貴枝子さん(三次市)は「すごい爆音。二十数年にわたって中止を求めている。さらに運動を広げる必要がある」と強調した。

 低空飛行全国ネットワーク幹事の阿久沢昹(あきら)さん(群馬県渋川市)は群馬県内の空母艦載機の訓練実態を紹介。「艦載機が岩国に移れば周辺住民に被害が降り注ぐ」と指摘した。

 参加者は艦載機移転に反対するアピールを採択し、連携して基地問題に取り組むことを確認した。 (2010年9月12日朝刊掲載)

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