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被爆死815人 連絡待つ 広島市、全国で納骨名簿掲示

 広島市中区の平和記念公園にある原爆供養塔の納骨名簿の掲示が16日、ことしも全国各地で始まった。名前が判明していながら、遺族が見つかっていない原爆犠牲者815人分。市が自治体や被爆者団体に依頼し、引き取り手を捜している。

 名簿は縦104センチ、横73センチ。五十音順に名前が並び、当時の住所や年齢、勤務先などの手掛かりが添えてある。市は1976団体へ送り、10月31日までの掲示を求めている。

 市内でも市役所や公民館など計169カ所に張り出した。中区の広島バスセンターでは乗り場入り口に張られ、安佐南区の無職新郷勝さん(69)は「一日でも早く遺族のもとへ戻ってほしい」と話した。

 市は1985年に名簿の全国発送を開始。ホームページ(HP)でも常時、公開している。ただ、2010年4月を最後に引き取り手は見つかっていない。問い合わせは市原爆被害対策部調査課Tel082(504)2191。(川手寿志)

(2014年7月17日朝刊掲載)

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