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被爆地の復興撮り続け 広島で明田さん写真展

 被爆地広島の復興を撮り続けてきた写真家明田弘司(あけだ・こうし)さん(91)=広島市中区=の写真展が16日、西区の泉美術館で始まった。1950年代を中心にモノクロ撮影された約80点。焼け跡から立ち上がる街の鼓動と市民の活気が伝わってくる。

 「広島の記憶 写真家明田弘司の仕事から」と題して開催。護岸整備が進む前の元安川や原爆ドームは被爆9年後の54年に捉えた一枚だ。平和大通りの建設や58年の広島復興大博覧会の様子も。路地で笑い合う子ども、わが子を背負い行商する母親も活写している。

 来場した明田さんは「写真は生きた記録。懐かしんでほしい」と話していた。

 NPO法人広島写真保存活用の会が、膨大なネガを整理し、今回の写真展を企画。電子データ化した約3万8千点は今春、広島市公文書館に寄託した。

 同館と中国新聞社の主催。9月7日まで。無料。月曜休館(祝日は開館)。(林淳一郎)

(2014年7月17日朝刊掲載)

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