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都庁で知る原爆の惨状 英訳案内板や絵画展示

 東京都在住の被爆者の運動や原爆被害を伝える「東京原爆展」が18日、都庁45階の南展望室で始まった。海外からの訪問客も多い会場を意識し、被爆2世による英訳の案内板を初めて設置。核兵器をめぐる世界情勢も紹介した。23日まで。無料。

 原爆資料館(広島市中区)から借りたパネル17点や被爆者たちが描いた絵画12点、被爆した瓦などを展示。世界に広がる非核兵器地帯や近年の被爆者運動をイラストや写真付きで紹介している。初日は漫画「はだしのゲン」の作者、故中沢啓治さん作詞の曲を歌う歌手の加藤登紀子さんや都幹部も見学に訪れた。

 東京の被爆者団体「東友会」が主催し、6回目。期間中、被爆者が交代で来場者を出迎え、交流する。代表理事の大岩孝平さん(82)=東京都三鷹市=は「被爆69年となり、核兵器が使われるとどうなるかが想像さえしにくくなっていると思う。少しでも現実感を持ってもらいたい」と話していた。(藤村潤平)

(2014年7月19日朝刊掲載)

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