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昭和天皇に原爆投下質問 秋信利彦氏が死去 75歳

 昭和天皇に原爆投下について質問した元中国放送常務の秋信利彦(あきのぶ・としひこ)氏が15日午前1時50分、慢性呼吸不全のため広島市佐伯区の病院で死去した。75歳。広島市出身。近親者で密葬を営む。

 放送記者として被爆者問題を追いかけた。1965年、胎内被爆した原爆小頭症患者の存在を社会に伝え、患者や家族でつくる「きのこ会」設立にもかかわるなど、晩年まで支援活動を続けた。

 1975年には皇居であった昭和天皇の記者会見で、原爆投下について質問。「遺憾には思っていますが、戦争中ですから、やむを得ないことと思っております」との答えを引き出した。

(2010年9月16日朝刊掲載)

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