×

ニュース

学徒動員 「あの日」の悲劇 広島市中区で企画展 体験記や学校誌137点

 戦時中に建物疎開作業などに従事した学生の被爆をテーマにした企画展「ヒロシマと学徒動員」が、広島市中区の市立中央図書館で開かれている。8月31日まで。無料。

 被爆体験記や学校誌を中心に137点を展示。疎開作業中などに被爆し、死亡した県立広島一中(現国泰寺高)生徒の親たちの手記集「星は見ている」には、「最後まで校歌を歌った」などと、息を引き取った時の状況や悲しみがつづられている。

 東洋工業や広島郵便局など、当時の主な動員先30カ所が分かる地図も掲示。軍需工場で働く様子や、原爆でやけどを負った学生を描いた絵もあり、来館者が見入っていた。

 安佐北区の白砂芳晴さん(86)は「懸命に働きながら、犠牲となった方々がとても哀れです。若者も訪れ、戦争の悲惨さを学んでほしい」と話していた。

 会場では、中国新聞社の平和学習新聞「学ぼうヒロシマ」も配られている。休館日は7月21日を除く月曜と同月22、31日。中央図書館Tel082(222)5542。(水川恭輔)

(2014年7月21日朝刊掲載)

年別アーカイブ