×

ニュース

亡き友や教職員悼む 県立広島商高で原爆慰霊祭

 広島市中区の県立広島商業高で20日、前身の県立広島商業学校の原爆慰霊祭があった。遺族や在校生たちが、原爆の犠牲となった生徒や教職員計137人を悼み、平和への誓いを新たにした。

 例年は校内の慰霊碑前で営むが、高齢の遺族たちに配慮し、暑さをしのぐため多目的ホールを会場とした。約150人が参列。黙とうをささげ、1人ずつ祭壇に花を手向けた。

 兄を亡くした遺族代表の泰田康二朗さん(76)=中区=は「永遠に卒業できない故人を思うと痛恨の情があふれる。後輩の皆さんが平和の礎を固めてほしい」とあいさつした。

 当時2年生だった石井英夫さん(82)=安佐北区=は「13、14歳だった多くの級友を亡くした。記憶の風化が進むが、戦争を避ける気持ちは失わないで」と話していた。(田中美千子)

(2014年7月21日朝刊掲載)

年別アーカイブ