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リスク評価 厳しい指摘 島根2号機の設備審査開始

 原子力規制委員会は22日、中国電力の島根原子力発電所2号機(松江市鹿島町)が新規制基準を満たしているかを調べる審査会合を東京都内で開いた。設備面の初の審査会合で、中電は事故のリスク評価について説明。規制委側からは説明が不十分との厳しい指摘が上がった。

 テーマは、原発で起こり得る事故の発生頻度などを算出する確率論的リスク評価(PRA)。中電は運転中に炉心が損傷する頻度が「17万年に1回」などとした評価結果を説明した。

 規制委側が具体的な計算式を質問したものの、中電は「確認して後日報告する」と回答。評価は外部メーカーに委託したものだったことから、更田豊志委員は「評価の結果だけでなく内容を理解するのが中電の責任」と指摘し、より丁寧に説明するよう求めた。

 島根2号機の審査会合は9回目。これまでは活断層の評価など地震・津波関連の審査だった。規制委が人員を集中していた川内原発1、2号機(鹿児島県)が審査に事実上合格し、設備面の審査会合がスタート。今後、島根の審査が本格化しそうだ。(山本和明)

(2014年7月23日朝刊掲載)

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