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丸山真男氏が語る被爆 原爆資料館が肉声記録公開

 広島市中区の原爆資料館は、政治思想史家の丸山真男氏(1914~96年)が被爆体験を語った肉声記録の公開を始めた。中国新聞記者が69年に取材、保存していたインタビュー記録。東館地下1階情報資料室で視聴できる。

 インタビューは、CD2枚に約2時間収録している。被爆当時、広島市宇品町(現南区)の陸軍船舶司令部に所属していた丸山氏は「突然目の前が、くらむほどの閃光(せんこう)がしました」「新たに原爆症患者が、なお生まれつつあるという現実を、一体、どう説明するか」などと語っている。

 インタビューの一部は、69年に中国新聞夕刊で「24年目に語る被爆体験」の見出しで掲載された。記者の遺族が昨年3月、録音テープを複製したCDを原爆資料館に寄贈し、同館で保存・活用することになった。

 CDの貸し出しは原則できない。同館学芸課Tel082(241)4004。(和多正憲)

(2014年7月26日朝刊掲載)

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