×

ニュース

原発再稼働の動き非難 原水禁 福島で世界大会開幕

 原水禁国民会議などの原水爆禁止世界大会が27日、福島市の福島大会で開幕した。九州電力川内原発が新基準の審査に事実上合格し、秋にも再稼働する見通しとなった動きを受けて「福島第1原発事故がなかったかのように、安倍政権は再稼働を強行しようとしている」と非難するアピール文を採択した。

 会場の福島県教育会館には約1300人(主催者発表)が参加。大会実行委員長の川野浩一原水禁議長は「原発事故は終わりが見えず、広島、長崎では被爆者の苦しみが続いている」とあいさつ。集団的自衛権の行使を可能にする閣議決定を非難し、「強い決意で平和憲法を守り抜こう」と呼び掛けた。

 被災地からは、教育、農業、医療の関係者が事故から3年の現状を報告。女性農業者約20人でつくる「かーちゃんの力・プロジェクト」の渡辺とみ子会長は「震災後にできた団体には、放射性物質の検査費用の補助が出ないなど復興に向けて矛盾がある」と訴えた。

 参加者は終了後、福島市中心部を行進し、「核兵器廃絶」「解釈改憲反対」などと声を上げた。広島大会は8月4~6日、長崎大会は7~9日にある。

 日本原水協などの世界大会は8月2日、広島市での国際会議で開幕する。(藤村潤平)

(2014年7月28日朝刊掲載)

年別アーカイブ