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「処分は適法」広島市が主張 被爆者手帳却下訴訟

 原爆投下時に爆心地から約2キロの広島駅(広島市南区)にいたのに、被爆者健康手帳の交付申請を却下されたのは不当として、広島市西区の女性(82)が市に却下処分の取り消しを求めた訴訟の第1回口頭弁論が30日、広島地裁であった。市側は「却下処分は適法」として女性の請求を退けるよう求めた。詳しい反論は追って主張するとしている。

 訴状によると、女性は広島駅で被爆し、手首や背中をけがした。駅員の指示に従って1、2時間ほど駅にとどまった後、当時住んでいた生口島(尾道市)に戻るために汽車に乗った。女性は2009~11年に計3回、手帳交付を申請したが、市は「広島駅は当時炎上し、駅近辺にとどまったとする女性の話に確証が得られない」などとして各申請を却下した。

(2014年7月31日朝刊掲載)

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