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スマホかざせば被爆写真 広島市の平和公園周辺 30ヵ所でサービス開始 

 広島市は1日、原爆ドームなどの前でスマートフォンやタブレット端末をかざすと、その場所の被爆前後の写真のスライドショーが見られるサービスを始めた。爆心地から半径約1キロにある30カ所が対象。来年の被爆70年を前に、観光客たちに原爆の悲惨さを、よりリアルに伝える狙い。

 平和記念公園と周辺の平和・観光情報を伝える「広島P2ウォーカー」のサービスの一環。同アプリから入り、もう一つ、アプリをダウンロードすることが必要になる。案内に従って操作すると、米軍が原爆投下の照準にした相生橋や、被爆当時の中国新聞社本社(上流川町)などの写真のスライドショーが30秒~1分半程度、見られる。

 市情報政策課は「現在の町並みと被爆直後の姿を一緒に見ることで、原爆の被害の大きさをより分かってもらいたい」とする。今後は観光ボランティアや業者を通じて観光客に伝えたり、広島の情報サイトにリンクを張ってもらったりしてPRするという。

 大阪市から訪れた大学職員橋本英幸さん(24)はタブレット端末で原爆ドーム周辺の被爆後の様子を確かめた。「一瞬で人の暮らしを消してしまった原爆の怖さを感じる。核兵器はなくさなければならない」と話した。市情報政策課Tel082(504)2024=平日だけ。(菊本孟)

(2014年8月2日朝刊掲載)

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