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谷本清平和賞 「夏の会」が受賞 女優グループ 全国で被爆朗読劇

■記者 金崎由美

 財団法人ヒロシマ・ピース・センター(鶴衛理事長)は7日、第22回谷本清平和賞に、全国各地で被爆体験記の朗読劇を上演する女優グループ「夏の会」(中村たつ代表、16人)を選んだと発表した。

 「夏の会」は、朗読劇「この子たちの夏」を長年上演していた「地人会」の女優たちが2008年3月に結成した。これまでに、新たな朗読劇「夏の雲は忘れない ヒロシマ・ナガサキ一九四五年」を、全国延べ79カ所で上演。地元の児童、生徒たちとの共演を重ねている。

 鶴理事長は「各地で子どもと交流を深めながら平和の輪を広げている」と評価。舞台だけでなく、幅広い被爆体験の継承活動を受賞理由に挙げた。中村代表(82)は「とてもうれしい。受賞を励みにこれからも頑張ります」とコメントを寄せた。

 授賞式は11月7日、広島工業大広島校舎(中区)での「国際平和の集い」で行う。同賞は、原爆で親を失った子どもたちの支援に尽力した広島流川教会の故谷本清牧師の遺志を継ぎ、1987年に創設された。これまでに映画監督の新藤兼人氏(佐伯区出身)たちが受賞している。

(2010年10月8日朝刊掲載)

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