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被爆死前日 女生徒の日記 原爆資料館 遺品や遺影展示

■記者 金崎由美

 広島市中区の原爆資料館は7日、東館3階の収蔵資料紹介コーナーの展示物を入れ替えた。「8月5日、最後の日記」をテーマに、県立広島第一高等女学校(現皆実高)の1年生が被爆死する前日に記した日記や制服など遺品を並べた。

 女生徒3人の日記や焼け跡で発見された制服、絵など計8点と遺影を展示している。3人のうち石崎睦子さんは当時12歳。5日の日記に「今日は大変良い日でした。これからも一日一善を守ろうと思う」と記している。

 同校1年生は、爆心地から約800メートルの現在の中区土橋町付近で建物疎開作業中に被爆し、223人が犠牲になった。佐藤規代美学芸員は「8月6日の日記が書けなかった3人の命の尊さを感じてほしい」と話している。

 同資料館は、収蔵資料紹介コーナーの展示を半年ごとに入れ替えている。今回の展示は来年4月6日まで。

(2010年10月8日朝刊掲載)

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