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米臨界前核実験 「被爆者心情よく分かる」 外相

■記者 岡田浩平

 前原誠司外相は15日の定例会見で、9月に実施された米国の臨界前核実験について、オバマ米大統領が掲げる「核兵器のない世界」の実現に矛盾しないとの認識を示した。

 オバマ氏は、「核兵器のない世界」を目指す過程で核抑止力を維持すると表明している。前原氏はその点を踏まえ「今ある兵器の精度を確認するというものなので矛盾しない」と述べた。核爆発を伴わないので包括的核実験禁止条約(CTBT)に違反しない、との従来の政府見解も繰り返した。

 ただ広島、長崎の被爆者が米政府への抗議を強めている点に関し「未臨界(臨界前)実験であっても被爆者の方々の心情を察すれば怒りを覚える気持ちはよく分かる」と理解を示した。

(2010年10月16日朝刊掲載)

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