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被爆鳥居の台座を後世に 説明パネル設置 広島市青少年センター前

 広島市は4日、市青少年センター(広島市中区)前に残る、被爆した旧広島護国神社の鳥居台座の説明パネルを同センターのロビーに設置した。台座は樹木の葉陰に埋もれていたが、昨年夏の伐採で約40年ぶりに姿を現したため、市が活用策を検討していた。

 縦120センチ、横85センチのパネルには、被爆前の旧広島護国神社の様子や、爆心地から約370メートルの近距離で被爆し、神社が焼失した惨状などを収めた写真9枚を掲載する。

 台座はコンクリート製で縦1・5メートル、横1・1メートル、高さ0・9メートルで、上部に折れた鳥居の根元が残る。市教委育成課によると、1971年に土中から見つかり、銅板を付けて現在の位置に移設したが、周囲を樹木に覆われ葉陰に埋もれていた。同センターが昨年夏、樹木を伐採した際に再び見つけた。

 市教委育成課は「近距離で被爆し、原形を残す貴重な遺跡。被爆前後の様子を知ることができるので、青少年の平和学習に役立ててほしい」と話している。(西村萌)

(2014年8月5日朝刊掲載)

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