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原爆・平和を岩国で学ぶ 被爆体験を聞く・惨状伝える展示 行事相次ぐ

 広島原爆の日の6日を前に、岩国市内で原爆の悲惨さを伝える行事が相次いでいる。コープやまぐちの組合員たちは4日、親子で平和について考える「ピースフェスタ」を開いた。岩国市原爆被害者の会は15日まで、「ミニ原爆展」を開いている。(増田咲子)

 同市三笠町のシンフォニア岩国であったピースフェスタでは、被爆体験を聞く場が設けられた。長崎県で看護師をしていた大下美津さん(90)=同市平田=が当時を振り返り、「母を求めたり水を求めたりと、まるで地獄絵巻だった。原爆は二度とあってはいけない」と訴えた。

 その後、広島で入市被爆した竹中平一さん(83)=岩国市装束町=も交え、来場者と語り合った。玖珂小6年岑(みね)綾音さん(11)は「悲惨な様子が浮かんだ。戦争はあってはいけない」と熱心に聞いていた。

 同市錦見のJR西岩国駅のふれあい交流館のミニ原爆展では、広島、長崎の被爆の惨状を伝えるパネル約35枚などが展示された。被爆体験の証言を聞いた麻里布小児童の感想を紹介し、折り鶴を折るコーナーも設けた。同市錦見のパート金田由美さん(34)は「子どもたちが悲しい思いをする戦争は絶対にいけない」と見入っていた。

 岩国市原爆被害者の会の平田定一事務局長(69)は「子どもたちの素直な気持ちに触れ、原爆を再び繰り返してはいけないと感じてほしい」と呼び掛けている。

(2014年8月5日朝刊掲載)

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