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核兵器国際会議 被爆者の参加を オーストリア外務省

 日本原水協などの原水爆禁止世界大会・広島に参加しているオーストリア外務省のアレクサンダー・クメント軍縮軍備管理・不拡散部長=写真=が5日、広島市中区で記者会見を開いた。12月に首都ウィーンで開く核兵器の人道的影響に関する国際会議について「核兵器をなくそうという声を響かせてほしい」と被爆者や広島市民の参加を呼び掛けた。

 クメント氏は「核兵器の被害を直接経験した市民の声は他にはない」と被爆地から参加する意義を強調。被爆者の証言を「前回のメキシコの会議でも、とても重要で力強かった」とし、未定としながら「ウィーンでも聞かれるべきだ」との考えを示した。

 会議の議題は「1カ月後に第1案を発表したい」と説明。過去2回の会議とは違った角度での核兵器の非人道性の議論になるとし、具体例として核実験における影響や国際法上の問題などを挙げた。

 過去参加していない核兵器保有5大国の出欠については、複数の国が参加する可能性に言及。その理由を「彼らの態度が以前より建設的になった。国際社会で関心が高まっている問題に関わるのが、自分たちの利益になると認識し始めているのではないか」と述べた。

(2014年8月6日朝刊掲載)

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