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米臨界前核実験に懸念 ノーベル平和賞サミット事務局 オバマ氏に声明

■記者 金崎由美

 広島市で11月12~14日に2010年ノーベル平和賞受賞者世界サミットを開くサミット事務局(ローマ)は18日夜、米国の臨界前核実験に懸念を示し、昨年の受賞者オバマ大統領に対し「広島のサミットに出席し、核兵器のない世界への願いを繰り返し述べてほしい」と呼び掛ける声明を発表した。

 声明文では、広島市の秋葉忠利市長が13日に発表した抗議文を踏まえ「臨界前核実験への懸念を秋葉市長と共有している」と表明。オバマ大統領が広島を訪れて「心からの誓いを疑いの余地のないものにしてほしい」と要望している。

 今年8月、広島でのサミットに出席するゴルバチョフ元ソ連大統領たち受賞者5人は、オバマ大統領に出席をうながす書簡を送った。広島でも秋葉市長、湯崎英彦県知事たちが9月、連名の招待状を出したが、出欠の返事は来ていない。

 声明ではまた、今年の受賞者で、中国の刑務所に服役している民主活動家の劉暁波氏の参加も呼び掛けている。

(2010年10月20日朝刊掲載)

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