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子ども代表が誓い 広島で被爆69年式典 広島で待っています/話し合いましょう

 「あの日」を追悼する人々を雨が包んだ6日朝、広島市中区の平和記念公園一帯では、被爆者や遺族が祈りをささげ、ヒロシマの子どもたちは平和への願いを世界中に伝えることを誓った。

 平和記念式典で、こども代表の牛田小6年田村怜子さん(11)と尾長小6年牟田悠一郎君(11)=ともに広島市東区=は「平和への誓い」を発信。復興を遂げた先人に感謝し、平和に向けて行動する決意を高らかに宣言した。

 田村さんの祖母は2歳で被爆。米国を許せずにいたが、60歳を過ぎたころから「分かり合いたい」と英語を学び始めたという。田村さんは「気持ちを切り替えた祖母の姿に強さを感じた」と話す。

 牟田君の祖父も被爆者。大やけどを負った曽祖父の看護に毎日当たった体験を聞いたという。牟田君は「つらい記憶を一生懸命に話してくれた祖父の思いを大切に伝えていきたい」と意気込む。

 誓いの結びでこう呼び掛けた。「皆さんを広島で待っています。ともに語り合い、話し合いましょう」。真っすぐなまなざしで、平和な未来を見据える。(永里真弓)

(2014年8月6日夕刊掲載)

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