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国超え「核なき世界を」 68ヵ国とEU参列 米ケネディ大使 口重く 広島被爆69年式典

 広島市中区の平和記念公園で6日にあった平和記念式典には、68カ国と欧州連合(EU)の代表が参列した。原爆を投下した米国のキャロライン・ケネディ駐日大使は初めて参列。しかし硬い表情を崩さず、報道陣の問い掛けにも終始無言のまま広島を後にした。(金崎由美、松本恭治、明知隼二)

 レインコートで参列したケネディ氏。同時通訳のイヤホンを通し、被爆者の体験談を盛り込んだ平和宣言や、小学生による平和への誓いに耳を傾けた。

 ケネディ氏は式典後「この日は厳粛な思いで、より平和な世界を築くための誓いを新たにする日です」との談話を東京の米国大使館から発表した。

 米国の政府代表の参列は2010年のジョン・ルース大使から5年連続。ルース大使は「私たちは核兵器のない世界の実現を目指し今後も協力していかなければならない」とする声明を発表したが、今回はオバマ大統領が掲げる「核兵器のない世界」に触れていない。

 ケネディ氏は20歳だった1978年にも、叔父の故エドワード・ケネディ上院議員と平和記念公園を訪れた。

(2014年8月7日朝刊掲載)

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