×

ニュース

憲法解釈の変更 民主代表が批判 本紙インタビュー

 民主党の海江田万里代表は6日、平和記念式典参列のため訪れた広島市で、中国新聞の単独インタビューに応じた。安倍政権が集団的自衛権の行使を可能にする憲法解釈の変更を閣議決定したことをあらためて批判。「抑止力」になるとの安倍晋三首相の主張に対し、「軍拡競争を招く恐れがあり、究極的には核武装につながる」と強調した。

 海江田氏は、党代表として昨年に続いて平和記念式典に参加した。集団的自衛権の行使を容認する閣議決定から1カ月余り。「日本が戦後69年間守ってきた平和の道が曲がり角にきている。多くの広島県民がそんな認識を持ち、ことしの8月6日を迎えたのではないか」と推し量った。

 その上で、安倍首相のやり方は「国民への説明責任を果たしておらず、行使の想定事例にも無理がある」と批判し、閣議決定の撤回を粘り強く求めていく考えを示した。

 行使容認により、戦争に巻き込まれないための抑止力が高まる、との考えについては「外交とのバランスが取れてこそ日本の平和と安全が守られる。安倍首相の外交には肝心のアジアが抜け落ちている」と指摘した。民主党の核軍縮促進議員連盟が2008年にまとめた北東アジア非核兵器地帯条約案をベースに、アジア対象の平和外交プラン作りを目指す考えも示した。(松本恭治)

(2014年8月7日朝刊掲載)

年別アーカイブ