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「黒い雨」基に被爆に迫る 広島県神石高原の三和中1年生が発表 

 広島で原爆投下直後に雨を浴びた若い女性を通し、核兵器の恐ろしさを浮き彫りにした井伏鱒二の小説「黒い雨」の舞台の一つ、神石高原町で6日、平和の集いがあった。地元の中学生が、小説が書かれた経緯や放射線被害について調べた結果を発表。児童や園児は平和をテーマにした歌を披露し、平和への思いを新たにした。(小林可奈)

 三和公民館であった集いには約120人が参加した。三和中の1年生25人は、福山市出身の井伏が町内に住んでいた故重松静馬さんの日記を基に「黒い雨」を著したことや、被爆による人体への影響などを説明。「世界に原爆の恐ろしさ、平和の大切さを伝えていこう」と誓った。

 町内の園児や児童25人は平和をテーマにした歌を、手話を交えて歌った。福山市立大の学生も被爆アオギリや福山空襲を題材にした紙芝居などを披露した。三和中の松本紀香さん(13)は「井伏の作品を学び、戦争の恐ろしさを知った。私たちが同世代に伝えていきたい」と話した。

(2014年8月7日朝刊掲載)

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