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広島原爆の日 島根県内 祈り連綿 慰霊式や体験語る 被爆69年

 広島に原爆が投下されて69年を迎えた6日、県内でも原爆死没者の慰霊式や関連行事があった。(川井直哉、森田晃司、松本輝)

 松江市学園南1丁目、北公園内の原爆慰霊碑前では県原爆被爆者協議会などが慰霊式を開き、被爆者や遺族計14人が参加した。

 慰霊碑の周囲を清掃した後の午前8時15分、1分間の黙とう。同協議会の原美男会長(87)のあいさつの後、慰霊碑に花や水を手向けた。

 広島市南区霞町にあった広島陸軍兵器補給廠(しょう)で被爆した松江市原爆被害者協議会の小林敏雄会長(90)は「あの時の恐怖、死んだ仲間たちのことは今でも鮮明に覚えている」と手を合わせていた。

 江津市有福温泉町の地域コミュニティ交流センターでは、昨年末に閉鎖された同町の原爆被爆者有福温泉療養研究所「有福温泉荘」を訪れていた被爆者から体験を聞いた住民17人が、児童に原爆を伝える会を開いた。同温泉荘で毎年開いていた原爆死没者追悼式・平和祈念式に代わりに同センターが企画した。

 同温泉荘元所長、和崎宗純さん(78)から鶴を折りながら体験談を伝え聞いた川波小6年、森口知架さん(11)=同町=は「戦争は起きてほしくない」と話していた。

 浜田市役所前では、石見地区労働組合協議会の40人が核廃絶を訴える座り込みをした。

(2014年8月7日朝刊掲載)

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