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川面染める祈りの光 元安川などでとうろう流し 広島市中区

 広島市中区の原爆ドーム前の元安川などで6日夜、とうろう流しがあった。原爆犠牲者への追悼と平和の願いを込めた約9千個が川面に光の帯を描いた。

 「核兵器のない平和な世界になりますように」「家族がずっと笑顔で過ごせますように」。元安川の親水護岸では、家族連れや遺族たちが黄や青など5色の灯籠に書き込んで浮かべた。中には、「原爆の子の像」にささげた折り鶴を再利用した灯籠1500個も。多くの人が見守る中、祈りのともしびが川面を染めた。

 毎年訪れる安芸区の酒井美也子さん(76)は19歳で被爆死した姉嘉子さんをしのんだ。「優しかった姉は今も行方不明のまま。ここに来れば姉と話ができるような気がする。どうか安らかに」と手を合わせた。(有岡英俊)

(2014年8月7日朝刊掲載)

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