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8・6県北から祈り 臨時病棟入院88人安らかに 庄原で慰霊祭 被爆69年

 広島県北各地で6日、市民たちが集い、原爆犠牲者を追悼したり、核兵器廃絶や平和を祈ったりした。

 広島市への原爆投下直後、被爆者の臨時病棟が設けられた庄原市山内町で、原爆犠牲者慰霊祭があった。会場の山内自治振興センターで、遺族や住民たち約70人が犠牲者の冥福を祈った。

 センターは、病棟だった山内小(旧山内西国民学校)の隣接地。主催の山内地区社会福祉協議会の莵原(うばら)元樹会長(78)が、1945年8月9日、270人が入院し、同年9月30日の病棟閉鎖までに88人が亡くなったと紹介した。「このような悲しみを繰り返さないよう核兵器廃絶を訴えていきたい」と誓った。

 読経の中、参列者全員で焼香。父親の慰霊に訪れた島根県美郷町の田辺勢津子さん(83)は折り鶴2300羽を供えて、手を合わせていた。(伊東雅之)

(2014年8月7日朝刊掲載)

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