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サミット誘致に名乗り 広島市 官民で推進協設立

 広島市は7日、2016年に日本で開かれる主要国(G8)首脳会議(サミット)の誘致を正式に表明した。同日、広島県や広島商工会議所と「サミット広島誘致推進協議会」を設立。オバマ米大統領たち首脳による、平和記念公園(中区)の原爆慰霊碑への献花など開催計画案を示した。市が開催地に名乗りを上げるのは2000年開催のサミット以来2度目。

 南区のグランドプリンスホテル広島であった協議会の初会合には、湯崎英彦知事や松井一実市長、深山英樹会頭たち8団体のトップが出席。会長に選ばれた松井市長は「核兵器の廃絶を願う象徴的な都市に、主要国首脳が集うことは世界に希望を与える」と広島開催の意義を強調し、官民で誘致を進めることを確認した。

 市が協議会に示した開催計画案では、サミットは16年6月の2日間を予定。平和記念公園で、原爆資料館の見学も提案している。首脳会議場にはグランドプリンスホテル広島を想定。市内4カ所のホテルも政府代表団の宿舎に挙げた。

 外務省によると、サミット開催地は、今月末をめどに各自治体からの立候補を受け付け、来春にも決める予定。これまでに長野県が同県軽井沢町、新潟県と新潟市が同市への誘致をそれぞれ表明しているという。神戸市議会も、誘致を決議している。

 広島市は近く、外務省に書面で立候補の意思を伝え、協議会メンバーで首相官邸や外務省に要望する。市は2000年のサミットも、県や商工会議所と協議会を設立して誘致活動をしたが選ばれず、沖縄県名護市で開かれた。北海道洞爺湖町で開かれた08年のサミットは立候補を見送った。(和多正憲、菊本孟)

(2014年8月8日朝刊掲載)

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