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平和祈念サッカーあす開幕 広島 中四国唯一の国際ユース 教諭ら運営に奔走 9回目

 サッカーの平和祈念広島国際ユース2014(広島県サッカー協会、中国新聞社など主催)が9日、広島市安佐南区の広島広域公園第一球技場で開幕する。広島県と海外の高校生計4チームが参加する中四国地方で唯一の国際親善大会。広島の高校教諭らが運営や資金集めなどに奔走しながら9回目を迎える。

 広島から世界と渡り合う選手を育てるため、2006年に教諭らが運営委員会をつくり始まった。鯉迫勝也運営委員長(54)=安西高教諭=は「夏は教え子(高校)の強化が大事。でも広島の子がいずれは世界に挑むのを夢見ている」と力を込める。マルセイユ(フランス)フラム(イングランド)を招く今年は9、11、12日の3日間に延べ120人が携わる。

 運営委は毎年、試合を運営し招待チームの宿泊先を手配。資金集めに最も苦心する。今大会は予算約1300万円で招待チームの渡航費と滞在費が多くを占める。休日などに知人や親族の縁を頼りに県内企業を訪問。約90団体から協賛金約900万円を集め、各校のサッカー指導者らにカンパも募った。不足分は入場料(当日券大人1200円)で補うため、当日まで来場も呼び掛ける。9日は午後2時から2試合がある。

 大会は平和発信の場にもなり、今回を含め9カ国11チームが参加。試合がない10日は出場する広島ユース、県高校選抜とともに原爆資料館(中区)を見学する予定。沖本周洋大会委員長(57)=海田高教諭=は「多くの企業が協力してくれて、若い指導者も手伝ってくれる。全国に注目される大会にしていきたい」と話していた。(山崎雄一)

(2014年8月8日朝刊掲載)

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