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ノーベル平和賞サミット ウアルカイシ氏出席 劉氏の代理

■記者 金崎由美

 広島市で11月12~14日にあるノーベル平和賞受賞者世界サミットに、1989年の天安門事件での元学生運動指導者ウアルカイシ氏が出席することが27日、分かった。今年の受賞が決まった中国の民主活動家劉暁波氏の代理で招かれる。

 サミット事務局(ローマ)の広報担当によると、ゴルバチョフ元ソ連大統領たち共同代表2人が招待状を送った。ウイグル族のウアルカイシ氏は台湾で亡命生活を送っている。サミット初日に劉氏の釈放を求め声明を読み上げるという。北京師範大の学生時代に天安門での運動を主導したウアルカイシ氏は、同大で講師を務めた劉氏から指導を受けた。

 ウアルカイシ氏は6月、中国政府との接触を求め、東京の中国大使館の敷地に入り、建造物侵入容疑で警視庁が現行犯逮捕。東京地検は起訴猶予処分にした。サミット側は「日本入国は問題ない」と説明している。

 サミットにはチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世も出席する。同時期には、胡錦濤国家主席がアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で横浜を訪問する予定。外交上の影響の出る可能性も出ている。

 また、サミット事務局は、東ティモールのラモス・ホルタ大統領とコスタリカのアリアス前大統領が欠席することを発表した。受賞者の本人出席は8人になる。

(2010年10月28日朝刊掲載)

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