×

ニュース

核廃絶へ市民の声を 原水協も長崎大会始める

 日本原水協などの原水爆禁止世界大会は8日、長崎市での大会を始めた。幕開けとなる「国際交流フォーラム」では、来年春の核拡散防止条約(NPT)再検討会議や核兵器禁止条約で具体的な成果を得るために、市民社会が声を上げる大切さを確認した。

 長崎大であったフォーラムには、約250人が参加した。海外の政府代表や非政府組織(NGO)の関係者たち4人が、考えや取り組みを報告。国際平和ビューローのライナー・ブラウン共同代表は「各国政府の背中を押すのは、私たち市民の声。たゆまぬ活動が、核兵器廃絶のプロセスにダイナミズムを与える」と指摘した。

 原水協の土田弥生事務局次長は、核兵器禁止条約の交渉開始を求める署名運動の意義を説明。日本政府が昨年10月に核兵器の非人道性と不使用を訴える共同声明に署名した事例を示して「国内外の世論にあらがえず政府が署名したのと同様に、禁止条約に後ろ向きな今の姿勢も変えられる」と訴えた。

 一方、原水禁国民会議などの原水爆禁止世界大会は8日、長崎大会を続け、脱原子力など18の分科会や交流会を開催。連合が主催する平和ナガサキ集会もあった。(藤村潤平)

(2014年8月9日朝刊掲載)

年別アーカイブ