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川内の戦後写真贈る 撮影者遺族、広島市公文書館に

 広島市安佐南区川内地区(旧川内村)の戦後の写真約900枚のデータとネガフィルム365本が8日、撮影者の遺族から市公文書館へ寄贈された。

 原爆投下時、国民義勇隊として爆心地近くに勤労動員されていた住民約180人が犠牲になった村。1940~60年代の光景を、地元の写真愛好家、中岡雅昭さん=2009年に80歳で死去=が撮影していた。被爆3年後に米国移民から届いた救援物資を前に記念撮影する住民の姿などを収めている。

 この日は中川利国館長が中岡さん方で、妻玲子さん(81)たち遺族から聞き取りをした。玲子さんは「男手が少ない分、女性は朝から晩までよう働いた」などと地区の様子を回想。中川館長は「大切に保管し、ヒロシマの戦後を伝えるのに生かす」と約束した。(田中美千子)

(2014年8月9日朝刊掲載)

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