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復興願う灯籠 美星で輝け 福島の被災者120人分乗せて 12日たき上げ

 福島第1原発事故で避難生活を続ける福島県川俣町山木屋地区の町民の復興への願いを記した紙灯籠120個が12日、井原市美星町で祈りを込めてたき上げられる。9日の「天の川まつり」で点灯する予定だったが台風の影響で中止。市などでつくる実行委員会が代替行事として企画し、復興への願いを共有する。(小川満久)

 山木屋地区は現在、居住制限区域と避難指示解除準備区域に指定されている。灯籠には、川俣町内の仮設住宅などで避難生活を続ける小中学生や高齢者たち120人が「早く山木やにかえれますように」「山木屋や 澄んだ夜空に 月と星」などと書いている。古川道郎町長や、漫画家福本伸行さんの作品もある。

 福島市を拠点に復興支援をする建設会社社長で、かつて美星町で勤務経験がある森崎英五朗さん(45)が間を取り持った。被災地の要望を受け、実行委が7月、灯籠を現地に送った。

 たき上げは午後6時半から。灯籠を車で美星町に届けた森崎さんは「被災者の思いが天に届き、一日も早い復興につながれば」と話している。

 美しい星空が魅力の美星町は「願いかなう町」をテーマにまちづくりを進める。昨夏には福島県浪江町民の灯籠をたき上げるなど、被災地との交流も続けている。

(2014年8月10日朝刊掲載)

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