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谷本清平和賞 感謝の朗読 贈呈式で「夏の会」

■記者 金崎由美

 財団法人ヒロシマ・ピース・センター(鶴衛理事長)は7日、被爆手記の朗読劇を上演する女優グループ「夏の会」(中村たつ代表、16人)に第22回谷本清平和賞を贈った。

 広島市中区の広島工業大広島校舎であった留学生の日本語弁論大会「国際平和の集い」で贈呈式をした。高田敏江さん(75)、渡辺美佐子さん(78)、日色ともゑさん(69)が出席し、鶴理事長から表彰状などが贈られた。

 3人は受賞スピーチの代わりに、佐伯区のなぎさ公園小と広島なぎさ中の児童生徒と共演。子どもたちに続き高田さんが栗原貞子さんの詩「生ましめんかな」を読み始めると、会場は張りつめた空気に包まれた。

 渡辺さんは「受賞を励みに、被爆国の演劇人として伝えるべきことを続けていきたい」と話していた。

 夏の会は2008年に結成。全国で「夏の雲は忘れない ヒロシマ・ナガサキ一九四五年」を上演している。同賞は、原爆で親を失った子どもたちの支援に尽力した広島流川教会の故谷本清牧師の遺志を継ぎ、設けられた。

(2010年11月8日朝刊掲載)

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