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基町小に旧球場の芝生 復興象徴として学習活用

■記者 増田咲子

 広島市中区の基町小の校庭の一角に旧市民球場の芝生が敷き詰められ、9日、児童たちに披露された。被爆地の復興の象徴として、平和学習に役立てていく。

 芝生は1日に球場から譲り受け、運動場にある約300平方メートルの広場「にじのもり」に張った。5、6年生の栽培委員10人が地域住民の協力も得て、芝の上に土をかぶせ、水をやった。来春には青く茂るという。

 基町小は原爆資料館と原爆慰霊碑、原爆ドームを結ぶ「軸線」の延長線上に位置し、広場には被爆エノキ3世などを植樹している。旧市民球場も軸線上にあることから、芝生の活用を思いたった。

 仏円弘修校長(55)は「被爆後、市民は球場から多くの元気をもらった。児童は復興の歴史を感じ、平和への思いを継承してほしい」と願い、水やりなどをした6年金山友美さん(11)は「大事な芝をもらえてうれしい。枯れないよう大事にしたい」と話していた。

(2010年11月10日朝刊掲載)

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