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サッカーのバッジョ氏に平和サミット賞 日本被団協には特別賞

■記者 金崎由美

 広島市は9日、ノーベル平和賞受賞者世界サミットに参加する歴代受賞者が選ぶ「平和サミット賞」の受賞者に、イタリアの元サッカー選手ロベルト・バッジョ氏が決まったと発表した。今年のサミットは「核兵器のない世界」をテーマに12~14日に広島市である。広島開催を記念した今回だけの特別賞は、日本被団協に贈られる。

 授与式はサミット最終日の14日、中区の平和記念公園である。バッジョ氏本人と日本被団協の坪井直代表委員が出席する。

 バッジョ氏は、現役時「イタリアの至宝」と呼ばれた人気選手。主催するサミット事務局(ローマ)によると、国連食糧農業機関(FAO)親善大使の活動や、ミャンマーの民主化運動指導者アウン・サン・スー・チー氏解放運動への功績が授賞理由という。

 特別賞の授賞理由について、サミット事務局は「原爆や戦争の惨禍を経験し、その耐え難き苦しみから現在と未来に対して警告を与え続けている功績」としている。

 坪井氏は「すべての被爆者への賞と受け止めている。これを励みに命ある限り核兵器廃絶に向けて活動する」と話した。日本被団協は4度、ノーベル平和賞候補に推薦されている。

(2010年11月10日朝刊掲載)

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