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髪振り乱し怒り表現 「原爆の図」舞踏化第7部 和泉さん東京であす上演

 故丸木位里・俊夫妻が描いた「原爆の図」全15作をモチーフにした舞を創作している東京都町田市の舞踏家和泉舞さん(49)が30日、新作の第7部「竹やぶ」を同市の勝楽寺で演じる。

 「竹やぶ」は1954年の作。竹やぶで救援を待ちながら亡くなった被爆者を描く。この年、米国の水爆実験で静岡県焼津市のマグロ漁船第五福竜丸の乗組員が被曝(ひばく)する事件が起きている。

 「核兵器による悲劇が続くことへの怒りが作品に満ちている」と和泉さん。被爆者への鎮魂とともに、核兵器への怒りを髪を振り乱す激しさで表現する。

 「原爆の図」の舞踏化は2004年から始め、11年の東京電力福島第1原発事故後は4年連続の公演となる。「舞踏を通じ、記憶の風化を防ぎたい」と意気込む。原爆の図を舞踏化する会Tel042(735)4057。(坂田茂)

(2014年8月29日朝刊掲載)

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