核兵器廃絶条約 実現を 広島宣言 平和賞サミット閉幕
10年11月16日
■記者 金崎由美
日本で初めて開催された11回目のノーベル平和賞受賞者世界サミットは14日、広島市中区の平和記念公園で「平和アピール」を開き、3日間の日程を終えた。歴代受賞者がスピーチした上で、最終宣言の「核兵器廃絶に向けた広島宣言」を発表した。
歴代受賞者6人が原爆慰霊碑前に並び、市民約7千人(広島市発表)を前にスピーチした。地雷禁止運動家のジョディ・ウィリアムズ氏は「市民が力を合わせれば、核兵器も地雷やクラスター弾のように私たちの力で廃絶できる」と訴え、イランの人権活動家シリン・エバディ氏は「広島は紛争に満ちた世界が学ぶべきモデルだ」と呼び掛けた。
主催するサミット事務局(ローマ)は、イタリアの元サッカー選手ロベルト・バッジョ氏に平和サミット賞を、日本被団協には特別賞を贈った。
広島宣言は、冒頭で被爆者の証言を聞いたことで「核兵器の使用は人道に対する罪だとの思いを強くした」と明記。廃絶条約の実現に向けた取り組み▽包括的核実験禁止条約(CTBT)の早期署名・批准▽中東の非核兵器地帯化に向けた行動―など六つの提言を打ち出した。
一方、今年の平和賞受賞が決まった中国の民主活動家劉暁波氏(服役中)をめぐる中国の人権問題への言及はなかった。
閉幕後の記者会見で、受賞者を代表し北アイルランドの平和活動家メイリード・マグアイア氏が、ミャンマーの民主化運動指導者アウン・サン・スー・チー氏の自宅軟禁解除を歓迎する声明を読んだ。
(2010年11月16日朝刊掲載)
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歴代受賞者6人が原爆慰霊碑前に並び、市民約7千人(広島市発表)を前にスピーチした。地雷禁止運動家のジョディ・ウィリアムズ氏は「市民が力を合わせれば、核兵器も地雷やクラスター弾のように私たちの力で廃絶できる」と訴え、イランの人権活動家シリン・エバディ氏は「広島は紛争に満ちた世界が学ぶべきモデルだ」と呼び掛けた。
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一方、今年の平和賞受賞が決まった中国の民主活動家劉暁波氏(服役中)をめぐる中国の人権問題への言及はなかった。
閉幕後の記者会見で、受賞者を代表し北アイルランドの平和活動家メイリード・マグアイア氏が、ミャンマーの民主化運動指導者アウン・サン・スー・チー氏の自宅軟禁解除を歓迎する声明を読んだ。
(2010年11月16日朝刊掲載)
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