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広島で祈る平和な世界 松本地方の中学生 式典に

 人類初の原子爆弾が広島に投下されて69年となった6日、広島市中区の平和記念公園で平和記念式典が開かれた。雨が降りしきる中、松本、塩尻、安曇野の3市や松川村の中学生代表らが参列し、犠牲者の冥福を祈りつつ、核兵器廃絶と恒久平和の実現を願った。

 安曇野市の中学2、3年生20人は式典前に、神妙な表情で原爆死没者慰霊碑に花を手向けた。緊張したという穂高東中3年・臼井舞彩(まあや)さん(15)は「戦争をしないようにしたい」と述べ、明科中3年・白沢成世(なるせ)君(14)は「原爆で亡くなった人や戦争経験者がどんな気持ちで過ごしたのか考えた。世界から武器をなくしたい」と話した。

 式典では、原爆が投下された午前8時15分に、全員で黙とうをささげた。松井一実広島市長は平和宣言の中で、アメリカのバラク・オバマ大統領ら核保有国の首脳に被爆地訪問を求め、「『絶対悪(核兵器)』による非人道的な脅しで国を守ることをやめ、信頼と対話による新たな安全保障の仕組み作りに全力で取り組んでほしい」と訴えた。

 この1年間に新たに死亡が確認された被爆者5507人の名簿が原爆死没者慰霊碑に納められ、計29万2325人となった。

 市によると、雨の影響か昨年より約5000人少ない約4万5000人が参列し、安倍晋三首相、アメリカのキャロライン・ケネディ駐日大使も出席した。式典中に雨が降り続いたのは昭和46年以来だという。(瀬川智子)

(市民タイムス8月7日23面掲載)  

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