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バッジョ氏にサミット賞 日本被団協には特別賞

■記者 東海右佐衛門直柄

 被爆地を舞台にしたノーベル平和賞受賞者世界サミット最終日の14日、広島市中区の平和記念公園でイタリアの元サッカー選手ロベルト・バッジョ氏(43)に平和サミット賞、日本被団協に特別賞が贈られた。バッジョ氏と被団協の坪井直代表委員(85)は握手を交わし、世界の平和に向けたさらなる行動を誓い合った。

 授賞式でバッジョ氏は「一人一人が平和の伝道者になる可能性を秘めている」とスピーチした。特に若い世代に平和活動の尊さを訴え「紛争がもたらす残虐性と悲惨な苦痛を忘れないでほしい」と語った。

 現役時代は、華麗なプレーで世界のサッカーファンを魅了したバッジョ氏。引退後は貧困や飢餓撲滅の慈善活動に参加している。ミャンマーの民主化運動指導者アウン・サン・スー・チー氏の解放運動への功績も評価された。

 日本被団協は、核兵器廃絶を訴え続けてきた活動が認められた。授賞式には、坪井氏と長崎県の被爆者谷口稜曄(すみてる)氏(81)が出席した。坪井氏は「核兵器廃絶と恒久平和の建設に命ある限り努力する。廃絶の実現を信じ、最後までネバーギブアップ」と声を張り上げた。

(2010年11月16日朝刊掲載)

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