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改修へ東館を閉鎖 原爆資料館 15年度末まで本館だけ 広島

 広島市中区の原爆資料館の全面改修に向け、市は31日、東館の展示スペースをいったん閉鎖した。東館内から順次リニューアルするため。2015年度末まで、被爆の実態を示す資料を並べた本館展示だけになる。

 来館者は1日から、東館北側の階段で3階に上がり、連絡通路を渡って本館を見学する。

 東館改修計画によると、これまで1~3階全てをパネルなどを使って展示していた「広島の歩み」「核兵器の危険性」を2、3階に集約。1階には、時期ごとに入れ替わる新たな企画展スペースを設ける。改修の間は、展示していた内容を本館出口手前のギャラリーにパネルで紹介。3階にあったミュージアムショップは1階に移した。

 東館を改修した後の16年度から2年間は本館を閉館し、耐震化を進める。全面リニューアルオープンは、18年4月の予定。全面改修は1994年の東館開館から初めてで、総事業費は約57億円。同館学芸課は「来館者には迷惑を掛けるが、当面は本館だけでも原爆の非人道性をしっかり伝えたい」としている。(山本乃輔)

(2014年9月1日朝刊掲載)

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