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「黒い雨」地域 拡大を提案へ 国予算編成に向け 広島県

■記者 高橋清子

 広島県は19日、国の来年度予算編成に向け、施策に関する9項目の提案を発表した。原爆投下直後に降った「黒い雨」について、健康診断が無料で受けられる降雨地域の拡大を初めて盛り込んだ。

 国は、黒い雨の大雨地域を特例区域に指定し、健康診断受診者証を交付している。3月にまとまった県と広島市の調査で、降雨地域が、指定されている大雨地域の約6倍に及ぶ可能性が判明したとして、指定地域の拡大を提言する。

 このほか、7月に庄原市を襲った豪雨を踏まえ、「ゲリラ豪雨」に迅速に対応できるよう激甚災害の指定基準を緩和することや、地域主権改革の関連3法案の早期成立なども提案する。

 今回は、国が大きく政策転換した施策に重点を置き、項目を絞った。湯崎英彦知事たち県幹部が26日、東京都内で県選出の国会議員に説明後、関係省庁を回る。

(2010年11月20日朝刊掲載)

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