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本願寺派門主 広島へ 来年7月 被爆70年 追悼法要

 日本最大級の仏教教団、浄土真宗本願寺派(本山・西本願寺、京都市下京区)の大谷光淳門主(37)が、被爆70年となる来年の7月初めに、戦争・原爆死没者の追悼法要のため広島市を訪れることが決まった。

 訪問は7月3、4日の予定。同市中区寺町の本願寺広島別院で営まれる「全戦争死没者追悼法要・原爆忌法要」の導師を務める。

 光淳門主はことし6月、父の光真前門主(69)から37年ぶりに法統を継ぎ、宗祖親鸞から数えて25代目の門主となった。継承の際、光淳門主は「広島を訪れ、核兵器廃絶をはじめとする戦争の問題について自分の思いを伝えていきたい」と述べており、被爆地で平和や命の尊さについてメッセージを発するとみられる。

 追悼法要は毎年7月、本願寺派の安芸教区が同別院で営んでいる。同別院の安部恵証輪番(62)は「被爆者が減り、記憶の風化が心配されている。被爆70年の法要は、平和の願いを次世代に引き継ぐ場にしたい」と話している。

 光真前門主も1982年3月、門主として広島市を訪れ、「平和を願う言葉」を発表している。(桜井邦彦)

(2014年9月6日朝刊掲載)

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