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平和の誓い 山口から 40回目「ヒロシマデー」式典

 「山口のヒロシマデー」の6日、40回目となる山口原爆死没者追悼・平和式典が山口市内で開かれた。被爆者の高齢化に配慮し、初めて屋内会場も含む2部構成であり、遺族たちが、亡くなった被爆者の冥福を祈り平和への誓いを新たにした。

 2部とも県原爆被爆者支援センターゆだ苑(山口市元町)が主催。第1部は中央の市民会館であり、約350人が参列し、黙とうをした後、献花をして死没者の冥福を祈った。

 被爆者を代表して増原博さん(88)=山口市下小鯖=が「戦争や核兵器の使用を許さない努力ができるのも私たち人間ではないでしょうか」とあいさつ。「戦争を憎み平和を堅持するという信念は、戦争体験の風化が確実に進む現状の中でもいささかも揺らがない」と核兵器廃絶と恒久平和の実現を誓った。

 第2部は昨年までと同じく江良の原爆死没者之碑の前で開き、約250人が参列。昨年の式以降、遺族たちから記載希望があった14人の名簿と2人の遺骨の一部を納骨堂に納めた。

 1973年9月6日に、碑の近くで被爆者の遺骨が発掘されたことにちなみ、75年から毎年この日に、山口原爆死没者追悼・平和式典が開かれている。(柳岡美緒)

(2014年9月7日朝刊掲載)

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