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学生絵画 患者に安らぎ 原爆病院に手嶋さん作品 広島市中区

 広島赤十字・原爆病院(広島市中区)は11日、市立大大学院博士課程1年、手嶋勇気さん(24)=安佐南区=が描いた洋画1点を買い取った。患者に絵画鑑賞を楽しんでもらいつつ、地元の若手芸術家の活動を後押しするため。7点の候補作品から選ばれた。

 縦162センチ、横112センチで、題名は「ロクス・アモエヌス 蜜柑(みかん)」。ラテン語で「喜ばしい場所」を意味するという。青空の下、たわわに実ったミカンの木をフレスコ画とテンペラ画の技法で描いた。

 11日、同大であった表彰式で、石田照佳院長は「療養の場にふさわしい作品」と喜び、手嶋さんは「ひとときでも患者さんの心が安らげばうれしい。これを糧に制作に励みたい」と応じた。

 病院は同大の学生の作品を年1点、30万円で購入しており、今回で3作目。現在は病棟を改修しているため、2017年の新装後に飾る。(田中美千子)

(2014年9月12日朝刊掲載)

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