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社説・コラム

『きらり人』 福島を訪れた高森チンドン隊メンバー 森本邦子さん

森本邦子さん(69)=岩国市周東町

仮設住宅をにぎやかに

 「やっと念願がかなった」。岩国市周東町を拠点とする高森チンドン隊のメンバーとして1日から3日間、ボランティア活動のため福島県を訪れた。東日本大震災から3年半、「できることはないか」と思い続けてきた。

 他のメンバー16人と会津若松市の仮設住宅を訪ねた。集まった約40人を前に、南京玉すだれや鼻笛、おしぼり人形の芸を披露した。チンドン体験として参加者に奇抜な衣装を着てもらうと、「こんなに笑ったのは初めて」と喜ぶ人も。自ら美容師の腕を生かしてカットサービスも行い、「役に立てて良かった」とほっとする。

 訪問前にメンバーらで分担して編んだネックウオーマーの贈り物も喜ばれた。「みんなの協力があってこそ。それぞれの思いが通じた」

 チンドン隊のベースとなった岩国西商工会女性部周東支部の部長を務めて27年。「地域の人たちを元気づける活動に今まで以上に力を入れたい」と思いを新たにする。(上杉智己)

(2014年9月12日朝刊掲載)

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