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中電 掘削調査に着手 宍道断層 来月中旬終了見込み 松江

 中国電力は17日、島根原子力発電所(松江市鹿島町)南約2・5キロの宍道断層(約22キロ)東端部付近の同市美保関町で、新たな掘削調査「トレンチ調査」を始めた。地点の選定に手間取り、着手は予定した7月中旬から2カ月遅れた。10月中旬の終了を見込む。

 断層の長さを確定させる目的で、島根原発2号機の再稼働に向けた審査の過程で原子力規制委員会から指摘を受けていた。想定外の岩盤が見つかり掘削面を縦18メートル、横16メートル、深さ6メートルに広げたため、予定していたピット調査より、規模が大きいトレンチ調査に変更したという。

 また断層データ拡充に向け、西端部の調査を追加したことも公表。10月中旬に終え、東端部と合わせて解析後に規制委へ報告する。中電島根原子力本部の井田裕一広報部長は5月に始めた一連の断層調査を振り返り「今のところ、断層の長さを見直す評価結果は出ていない」と話した。

 2号機について中電は今月、稼働の条件となる安全対策の工事完了が来年3月となる見通しを公表。年度内の再稼働は困難となっている。(樋口浩二)

(2014年9月18日朝刊掲載)

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