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「新体制の骨格できた」 規制委の大島委員ら退任会見

 原子力規制委員会の大島賢三委員(広島市東区出身)と島崎邦彦委員長代理は18日、それぞれ同日付での退任に合わせて記者会見した。大島委員は「新しい規制体制の確立に向けて骨格ができ、軌道に乗り始めた」と語り、これまで慎重だった自治体や電力会社との関係については、規制委がより積極的に意見交換する必要性を指摘した。

 大島氏は新規制基準の策定など2年の任期を振り返り、「今後は適合性審査を着実に進めるのが何より大きな課題」と述べた。自治体の首長や議員、電力会社との関係については「自信を持って意見を戦わせ、きちんとした判断をするのが委員の任務」とし、より好ましい関係づくりが課題とした。

 新興国などで原発を導入する国が増える中、福島第1原発事故について「日本の失敗を率直に正確に世界へ伝えることが責任。日本の信頼回復にもつながる」と述べた。

 一方、島崎委員長代理は「やり残したことはたくさんある。原発敷地内の断層調査も(対象の)半数に達せず、非常に残念だった」と強調。「(電力会社など)事業者は変わらないといけない」と訴えた。(山本和明)

(2014年9月19日朝刊掲載)

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