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核燃料サイクル「断念を」 日米関係者 廃絶へステップ議論

 原水禁国民会議と米国の民間団体「憂慮する科学者同盟」(UCS)による核兵器問題の研究会が2日、東京都内であった。日米の関係者が、核兵器廃絶に向けた具体的なステップなどについて意見交換した。

 UCS上級研究調査員のグレゴリー・カラキー氏は、核兵器の非人道性に基づく禁止条約の交渉開始を求める動きに「米国は国際的な制約を受けることを嫌う。核兵器はもはや効果的ではないとの認識を広める方が重要だ」と指摘。廃絶への具体策として、核ミサイルを数分内で発射可能な現行の警戒態勢を解除するようオバマ政権に求めているUCSの活動を紹介した。

 原水禁の藤本泰成事務局長は、日本が核燃料サイクル政策を断念する必要性を強調。「原発の使用済み核燃料の再処理に伴う日本のプルトニウムの大量保有が、周辺国に脅威を与えている」と訴えた。カラキー氏も「日本が核燃料サイクル政策をやめれば(北東アジアの)安全保障は高まる」と応じた。(藤村潤平)

(2014年10月3日朝刊掲載)

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