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ヨウ素剤 年度内配布へ 島根県 原発5キロ圏1万人対象

 中国電力島根原子力発電所(松江市鹿島町)の事故に備え、甲状腺被曝(ひばく)を予防する安定ヨウ素剤の住民配布を決めた島根県は6日、年度内の配布開始を目指す方針を明らかにした。最も早く避難する原発5キロ圏の同市民約1万人に、説明会を開いた後に配る。

 県議会の決算特別委員会で示した。年内に配布計画を策定。3月までに5キロ圏で説明会を始め、効用や服用時の注意点を伝える考え。持病やアレルギーから、配布が可能かどうかも個別にチェックする。

 持病などから服用が可能かどうか不明な住民もいるとみて、説明会とは別の機会に配布する。不明な住民には配布前に病院を受診してもらう方針で、近く松江市と病院に協力を求める。

 県は独自の検討委員会で9月、原発5キロ圏の乳幼児を除く全員と、5~30キロ圏の希望者への事前配布を決めていた。約38万4千人が住む5~30キロ圏の配布は、希望者を把握していないため「来年度以降になる」(県医療政策課)という。(樋口浩二)

(2014年10月7日朝刊掲載)

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