×

ニュース

従軍慰安婦問題の是正求め意見書 山口県議会が可決

 山口県議会(定数49)は10日、本会議を開き、従軍慰安婦問題で「国内外に広がったいわれなき批判や誤った認識の是正」を国に求める意見書案を、賛成多数で可決した。最大会派の自民党(25人)が主導した。

 意見書は「暴力で無理やり女性を強制連行したとする証言は、専門家たちにより虚構だと確認された」と強調。従軍慰安婦を「性奴隷」などと位置付けた国連報告書(クマラスワミ報告)を踏まえ、「国連を含む国際社会での史実に基づかない批判は是正が図られるべきだ」と訴える。

 柳居俊学議長(自民党、大島郡)と欠席1人を除いた採決では、自民党や公明党(5人)など5会派の計38人が賛成。民主・連合の会(5人)や共産党(2人)など4会派の計9人が反対した。

 市民団体「憲法を活(い)かす市民の会・やまぐち」(山口市)などは同日、柳居議長宛てに抗議書を提出。「反省の心がないと東アジアの国々の強い反発を呼び、県民の人権意識が疑われる」と批判した。

(2014年10月11日朝刊掲載)

年別アーカイブ